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2016年08月 Archive

8月27日(土曜日) “Hello Jeagam”

 私が海外からの放送を聞き始めた70年代初めには、世界の放送の情報を集める手段は「電波技術」「ラジオの製作」などの雑誌ぐらいしか手がありませんでした。60年代ごろには民放ラジオでDX情報を流す番組があったようですが、それらの番組は終わってしまっていたようです。

 その後SONYのスカイセンサーシリーズやNATIONALのクーガシリーズが大々的に発売され、いわゆるBCLブームが始まります。ブームに呼応するように、それまでラジオの生産にさほど力を入れていなかったメーカーも、ワールドバンドラジオを世に送り出すようになりました。三菱電機もそうしたメーカーの一つで、JEAGAMという名前をつけたラジオを発売しました。

 引き出しを整理していたら、そうしたBCLブームの黎明期を象徴するようなラジオ番組に関する資料が出てきました。なつかしの番組“Hello Jeagam”についてです。提供はJEAGAMを発売した三菱電機でした。

 NSB(日本短波放送)が1974年1月1日から始めたこの番組は、平日の午後6時台に15分間放送されました。BCLのための情報がふんだんに盛り込まれていて、ブームの盛り上がりに貢献しました。

 この番組の詳細については、いろいろなHPに記述があるのでそちらに譲るとして、ここでは久しぶりに発見した資料についてみてみたいと思います。

JEAGAM年賀 JEAGAMはがき

 写真のうちの一枚は、NSBから送られてきた年賀はがきです。国内民放局からわざわざ年賀はがきをもらったのは後にも先にもこれが唯一だったように思います。はがきにはHello Jeagamが新たに始まることが書かれています。年賀状形式の番組宣伝DMだったのです。おそらくそれ以前にNSBに受信報告を送ったことがある人たちに、このはがきが送られたようです。このように民放ラジオで新発番組のPRをDMで直接リスナーに行った例はさほど多くはなかったのではないかと思います。当時のNSB(三菱)の力の入れようが伺えます。

 もう一枚は、どのタイミングで送られてきたのか不明ですが、番組のタイトルをデザインしたはがきです。これはベリ・カードではなく単なるはがきで、裏面には何も書かれていません。当時としてはとても斬新な色使いの絵葉書だったと思います。

 Hello Jeagamはその後夕方の定番番組としてしばらくの間続きました。とにかくいろいろな情報が欲しかったときに、この番組が流してくれる国際放送の動きは参考になりました。そして、ブームの中で、多くの学生たちがこの趣味を楽しんでいるということがわかり、自分にとっても励みとなっていました。番組に投書を送って読まれたことや、懸賞に応募して当選したことなどを思い出します。よき時代のひとコマです。

8月18日(木曜日) モスクワ放送

 ファイルを整理していたら、昔モスクワ放送日本語課から送られてきたリーフレットが何枚か出てきました。国際放送を聞き始めてからすでに長い年月が経ちましたが、モスクワ放送には3回だけ手紙を書いた(受信報告とともに)ことがありました。とても丁寧な返信をもらってうれしかったことを思い出しますが、だからといって当時のソ連のプロパガンダに感化されることはありませんでした。
モスクワ放送のリーフレット(表紙) リーフレット中身 番組表

 今の若い世代は情報の多くをネットから得ているようです。外国についての情報もネットから得ることが多いでしょう。バーチャルな世界から得られる情報には、手触りや匂いといったものが欠けています。すべてが美しく見えてしまうこともあるでしょう。その反面、私たちの世代で、いわゆるBCLを楽しんでいた仲間は、直接海外の放送を聞いたり、手紙のやり取りをしたりして相手国の情報を手に入れることができました。送られてきた資料の手触り、紙の匂いだとか印刷の具合などなど、放送内容そのもの以外にも色々な情報直接触れることができました。東西両陣営が華々しいプロパガンダ合戦を繰り広げ、東側の放送局が自由・平等・進歩をアピールしていた冷戦真っ只中の1974年にモスクワから送られてきたリーフレット類からは「超大国にしては安っぽい」というイメージを直感しました。

 情報はPassiveではなくActiveに入手するべし。モスクワ放送の一枚のリーフレットから、当時中学生だった私が学んだ大切な教訓でした。

8月13日(土曜日) きょうから夏休みです

 きょうから夏休みに入りました。日ごろ会社で雑務に追われて気ぜわしい時間を過ごしているので、まとまった休みはとてもありがたいです。そろそろ疲れが溜まってきた…と感じていたのでこのあたりでリラックスできるのはありがたいことです。

 酷暑ともいうべき暑い毎日がしばらく続いていましたが、こちら南関東地方はきのうあたりから朝夕は涼しい風が吹いて、若干過ごしやすくなっています。予報ではことしはまだ暑さが続くようですが、体調には留意して過ごしたいものです。

 ところで、我がHPにも時々メッセージを送ってくださる方がおられます。様々な情報や近況の報告など、HP作者としてはとてもうれしいことです。しかし最近気づいたのですが、そのうちの数通が「迷惑メール」フォルダに自動的に振り分けられてしまっていまして、危うく自然消滅するところを救出しました。

 「迷惑メール」に振り分けられてしまったメッセージに共通するのは、メールのタイトルが「こんにちは」だとか「Hello」だとかというシンプルなものが使われていることです。そこでお願いです。万一当HPにメッセージ、質問、意見等をお送りいただく場合は、タイトルづけにご注意ください。皆様からいただくメールには必ず目を通しておりますので、返信をご希望でかなり長い間返事がないような場合は、お手数ですがメッセージを再送いただければと思います。

 お手数をおかけして申し訳ございませんが、どうぞよろしくお願いします。

 店主敬白(Kaunas)

 

8月11日(木曜日) 39年前のLOGから

 暑中お見舞い申し上げます。毎日暑い日が続きます。

 ネタがないとき恒例の昔のLOG話です。

 ちょうど39年前の1977年のきょうのLOGを覗いてみました。この年は7月16日から夏休みに入ったと記録が残っています。夏休みに入ったとはいえ、あまりアクティブにラジオを聞いていたわけではなかったようで…

JST
0430 4904.5kHz R.diff.Nat.Tchadienne (French) 43443
0500 4925kHz R.Yaounde (French) 44443
0800 15180kHz R.Vilnius (English) 44444
1530 15170kHz R.Tahiti (French) 43433
2050 15135kHz DW (Japanese) 44443
2215 17830kHz Swiss B.C (English) 33443
2215 17920kHz R.Cairo (English) 45444
2300 15145kHz Israel B.A (Yiddish) 43443

 なんと、朝早く起きてアフリカの常連局を聞いていたのですね。アフリカ局を一生懸命聞いた記憶はほとんどないのですが、さすがに夏休みです。

 LOGノートにはこのほか、8月6日から7日にかけてペディションに出かけていたことが記されています。1977年ということなので、おぼろげな記憶を掘り起こして思い当たるのはおそらく日本BCL連盟の本部が主催した「摩耶山ぺディ」(兵庫県神戸市)だったのかもしれません。いまは廃墟ファンにおなじみの「摩耶観光ホテル」にかなりの人数が集まった記憶があります。東京のB連本部からも人が来ていました。レトロ感あふれるホテルのレストランホールにラジオを持ち寄って夜を徹していろいろな放送を聞いたのが、このときのぺディだったのかどうか… 月刊短波誌を引っ張り出して調べてみましたが、このペディションについての記述はありません。BCL連盟の会員向けに発行されていた「Hz」には情報が記載されていたと思いますが、残念ながら私、「Hz」のバックナンバーの多くを廃棄してしまっていて、1977年当時のものは手許に残っていません。

 どなたかおわかりになる方、ご教示願います。

8月10日(水曜日) うっとうしい世の中になったものです

 ネットの検索ページのニュース項目(トピック項目)を見ていて、最近やたらと気に障る表現があります。「●●に賞賛の声」「●●に批判集まる」「●●が急増中」といったバカの一つ覚えのようなパターン化されたタイトルの数々です。芸能関係者が何かを言ったことにたいして、ネット上に現れる様々な反応をこうした言葉で片付けているのでしょうけれど、あまりにも軽薄、そして意図的に読者を誘導しようという魂胆が見え見えで、不愉快な気分になります。「●●に賞賛の声」というフレーズは、「●●」の部分に「日本」「日本人」ということばが入るような内容が、ネットだけでなくテレビでも頻出しています。ナチスドイツのプロパガンダみたいです。

 ネット上の反響が実社会の縮図かというと、決してそのようなことはないと思うのですが、以前にも書いたとおり、特定のネット検索ページをスタート画面にしたりしていると、そこに書かれていることがまるで多数派なのではないかという錯覚を引き起こします。おそらく多くの日本人が、そうしたトリックに易々とひっかかっているのではないかと思います。

 「●●に非難の声集まる」的な記事についていうと、これは明らかに「ウエブ上リンチ」の類ではないかと感じます。別に誰が何を言おうと関係ないし、それらをとやかく記事にする暇な連中も連中です。読者数を増やすためにはセンセーショナルな書きぶりをエスカレートさせないといけないのかもしれませんが、重箱の隅をつつくようなネタで誰かを攻撃するような記事を書く(直接的であれ、間接的であれ)ことは下品極まりないと思います。

 「日本は自由な国だから何を言ってもよい」と喧伝しながら、自分たちに不利なことを言う人々を様々な手を使って黙らせようとするファシズムがこの国に蔓延しています。そして、よく状況を勉強することもせずに何かを盲目的に支持しているネット民たちは、こうした潮流を加速させています。先日、あるタレントが東京都知事の学歴についてコメントしたところ、ネット民から攻撃を受けて炎上しているという話をききました。学歴問題については、以前から疑惑があり、あの人物が話しているアラビア語の下手さからするとどう考えても外国の大学を「卒業」できるような力があるとは思えないし、そのほかにも様々な状況証拠があるようなのですが、盲目的信者であるネット民はそのような客観事実を受け入れることはせずに、ひたすら自分たちと意見を異にする人に陰湿な攻撃を仕掛けているのです。

 歴史は繰り返す… かつて、元長野県知事に対して様々なバッシングが行われたときには、世論(ネットはさほど普及していなかった)が知事を擁護するような流れになりました。小泉政権のときにも似たような事象がいくつかありました。でも、今考えるとそのときにはあれほど盲目的な支持者がいたにもかかわらず、今はその残りカスすらうかがうことができないほどの状況の変化です。本質を理解せずにそのときの雰囲気だけで何かを支持する無責任な連中は、ふとしたきっかけで簡単に支持者ではなくなるというよい見本です。そして愚かなことに日本人はこうした経験から学ぶことをしないのです。しかし、いままではその程度で済んでいたとしても、これからはどうなるかわかったものではありません。無責任に必要以上の力を特定の勢力に与えてしまった結果、気がついたら完全に言論が不自由な社会になっていた…などという冗談にもならない事態はすでに現実のものとなりつつあります。

 

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